博報堂DYグループの株式会社オプト(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:金澤大輔、以下オプト)は、株式会社神谷製作所(本社:東京都港区、代表取締役 神谷 準一、以下 神谷製作所)と連携し提供しているプランニングメソッド「DRメソッドⓇ」(※1)のワード開発のプロセスに専用AIエージェントを実装したことをお知らせいたします。
本実装では、従来プランナーが行っていた「生活者の"対処欲求"を喚起するワード」(※2)の開発プロセスに、役割の異なる複数の専用AIエージェントが協調するシステム「マルチエージェント」を導入しました。専用AIエージェントが潜在層のインサイトを捉えた多角的なワード候補を網羅的に高速生成し、効果予測AIが「生活者の反応率が高いワード」を厳選。これにより、ワード開発速度を従来比約11倍(※3)に向上させました。プランナーはコピーワークや生活者・メディア・AIを捉えたPR思考のIMC(統合型マーケティング)設計など、「人間にしかできない質の向上」に専念。AIの「効率」と人間の「質」を掛け合わせた、本質的なプロモーションを実現します。

■ 専用AIエージェント実装の背景
企業のマーケティング活動において、自らの課題や悩みを言語化し検索行動に移す「顕在層」は市場全体のわずか5%(※4)に過ぎません。重要となるのは残る95%の「潜在層」の関心を醸成し、行動のきっかけをつくる「PR思考のコミュニケーション」です。さらに、AI検索の普及によって情報収集や意思決定のプロセスが変化したことで、その重要性はますます高まっています。
① 潜在層の「欲求」の喚起
まだニーズが顕在化していない潜在層に対し、需要喚起を目的としたPRによって潜在的な欲求を喚起し、自発的な行動へと導くことが可能です。
② AIに選ばれる情報環境の構築
AI検索では、客観的な口コミや社会的な信頼度が引用率に大きく影響します。PRを通じて発信される客観的な情報は、AIに「引用・推奨される」情報環境を構築します。
しかし、情報が溢れニーズが多様化する現代において、最適なワードを開発・検証するには、多くの工数を要していました。そこでオプトは、膨大なデータの処理と多様な切り口の創出をAIに任せ、プランナーが「人の心を動かす文脈づくり」に専念できる環境を構築すべく、DRメソッドⓇに専用AIエージェントを実装いたしました。
■ 「DRメソッドⓇ」とは
DRメソッドⓇは、オプトが神谷製作所と連携して提供している、デジタルマーケティング×戦略PRで潜在層の需要喚起から商品の魅力づけまでを行うプランニングメソッドです。本メソッドでは、商品・サービスの利点だけを訴求するのではなく、生活者の需要を喚起する「ペインワード(お悩みワード)」と、その解決策を認識してもらう「ソリューションワード」をセットで開発します。「ソリューションワード」はメディアやSNSで使いたくなる視点を取り入れており、ニュース性と拡散性を備えた"自走する検索ワード"となります。これにより、一過性のブームで終わらせず、生活者が自らブランドを探す(指名検索する)能動的な関係性の構築を目指せます。
昨今、マーケティング業界では、生活者が購買を検討する場面でブランドを想起するきっかけである「CEP(カテゴリーエントリーポイント)」(※5)への注目が高まっています。DRメソッドⓇが開発する「ペインワード」と「ソリューションワード」は、このCEPが生活者の日常会話やAI検索で自然に使用される状態を目指しています。
■ 専用AIエージェント「DR Agent(ディーアール エージェント)」の実装
今回、DRメソッドⓇのワード開発プロセスに専用AIエージェント「DR Agent(ディーアール エージェント)」を実装いたしました。指示ごとに出力するAI活用とは異なり、役割の異なる複数の専用AIエージェントが協調するシステム「マルチエージェント」の仕組みを構築しました。AIの「自律的な思考による多角的な切り口の高速生成」と「高精度な効果予測」により、ワード開発の「量」と「質」を向上させ、AI検索時代において「生活者」と「AI」双方に選ばれ続けるブランド資産の構築を支援いたします。
① 【開発力の強化】「DR Agent」による自律協調型のワード開発で、従来比約11倍に高速化
過去のワード開発実績、時事情報、SNS 情報に加え、ブランドや競合情報などの個社データを学習させた専用 AI(※6)が、潜在層のインサイトを捉えたワード候補を網羅的に開発します。従来のプランナーによる開発と比較し、より多角的な切り口でのワード開発が可能となり、開発速度は従来比約11倍に向上します。
② 【精度の強化】効果予測AI「CRAIS for Text 」による厳選で広告効果最大化へ
オプトが独自開発した効果予測AI「CRAIS for Text(クレイス フォー テキスト)」(※7)を活用し、開発された多様なワード案のなかから、特に広告効果が高く、かつブランド毀損のリスクがない、生活者の共感を得やすいワードを厳選します。事前の効果検証により、精度の高いコミュニケーション設計が可能となり、施策の裾野を大きく広げます。

オプトは今後も、博報堂DYグループの横断的なAI専門家集団HCAI Professionalsの活動の一環として、テクノロジーで潜在課題を的確に捉え、人の心を動かす「PR思考」のアプローチによって、顧客企業の持続的な事業成長の実現(LTVM)を支援してまいります。
以上
※1 DRメソッドⓇ
神谷製作所が開発したPRとデジタル広告を掛け合わせた新マーケティング手法です。オプトと提携し、デジタル面でさらに進化した手法をクライアントに提供しています。
※2 対処欲求
生活者が自身の潜在的な課題に気づき、「今すぐなんとかしなければ(対処しなければ)」と感じる強い解決意欲や衝動を指す独自のマーケティング用語。
※3 従来のプランナー(人)によるワード開発工程にかかる時間と、AI導入後の時間を比較した数値(当社調べ)。
※4 アレンバーグ・バス研究所の『95:5の法則』
アレンバーグ・バス研究所のジョン・ドーズ教授によって提唱されたマーケティング理論。特定の製品やサービスを積極的に購入しようと検討している顧客は市場全体の約5%に過ぎず、残りの95%は現時点では購入を検討していない潜在顧客であると指摘しています。
※5 「CEP(カテゴリーエントリーポイント)」
生活者が商品やサービスの購入を検討する際、「特定のブランドを思い出すきっかけとなる状況・目的・感情」のこと。
※6 ブランドや競合情報などの個社データを学習させた専用 AI
専用AIへのデータ学習は、第三者の著作権などの知的財産権に配慮し、適法に取得・提供されたデータのみを使用しています。また、個社データは外部AIの学習に利用されないクローズドな環境で安全に処理されます。
※7 CRAIS for Text
参考サイト:https://optipschannel.opt.ne.jp/solutions/crais-for-text
※挿入画像内「ニュースマンダラ」
"ニュース性"を構成する複数要素をマップ化し、ニュース化の再現性を高める神谷製作所開発の独自ツール。