博報堂DYグループの株式会社博報堂(本社:東京都港区、代表取締役社長:名倉健司、以下 博報堂)と株式会社博報堂テクノロジーズ(本社:東京都港区、代表取締役社長:田中雄三、以下 博報堂テクノロジーズ)は、広告メディアビジネスの次世代型モデル「AaaS(※1)」において、アマゾンジャパン合同会社(本社:東京都目黒区、代表取締役社長:ジャスパー・チャン、以下 Amazon)が保有するファーストパーティーインサイト(※2)をもとに生成したAIペルソナとのチャット形式での対話を通じ、生活者インサイトの分析やマーケティングプラニングを可能にする新ソリューション「Jitsulog Chat™(ジツログ チャット)」を開発しました。
本ソリューションの中核となる、実購買ログデータに基づいたAIペルソナの生成およびチャットボット化に関する技術は、博報堂が特許を取得しています。

顧客の実購買ログデータはマーケティングプラニングの有力な材料である一方で、実務の現場では、膨大な量・内容のデータを前に、有効な活用方法をなかなか見いだせないなどの課題も存在します。
本ソリューションでは、個人が特定されない形で抽出・加工されたAmazonが保有するファーストパーティーインサイトに基づいてAIペルソナを生成し、チャット形式で対話をすることで、自社顧客や競合顧客、実際に対象商品カテゴリーの商品を購入した生活者のニーズや価値観、商品選択の背景にある意識などを、高い解像度で捉えることを可能にします。
実在の生活者を対象とする従来のインサイト分析においては、個人のセンシティブな悩みや特定商材・業界に対するネガティブなイメージなど、取り扱う商材やテーマによって回答者が本音を話しづらい場合がありますが、AIペルソナを活用することで建前や忖度を伴わない率直な回答を得ることが可能となります。
【本ソリューションの主な活用領域】
これまで実購買ログデータの活用は、店頭販促や既存顧客のリピート促進を目的としたCRM施策など購買に近い領域が中心でしたが、本ソリューションはこうした実購買ログデータの活用領域を、以下のようなマーケティングの上流工程へと拡張します。これにより、マーケティング戦略の立案やクリエイティブの検討、PDCAサイクルの最適化など、マーケティング活動の幅広い領域において、生活者の実態に即した施策を実施することが可能になります。
1.マーケティング戦略への活用
実購買ログデータに基づいたAIペルソナとの対話を通じて、商品購入に至った背景や比較検討した商品、購入の決め手などを掘り下げ、購買につながるインサイトを抽出します。抽出したインサイトは、ブランドポジショニングの検討やコミュニケーション戦略の策定などに活用できます。
2.クリエイティブ企画への活用
AIペルソナとの対話で掘り下げたインサイトを、クリエイティブの訴求軸として活用することが可能です。また、訴求軸の方針や実際にキャッチコピーとして落とし込んだ内容に対するAIペルソナの反応を随時確認しながら、生活者にとってより魅力的な表現を検討することもできます。
3.PDCAサイクルへの活用
マーケティング施策の実施後、今回の施策により購買に至った生活者をベースにAIペルソナを再生成することが可能です。これにより施策前後のAIペルソナ同士の差分を分析し、反応率の高いターゲットをより明確にすることで、次回以降の施策をブラッシュアップし、マーケティングにおけるPDCAサイクルを継続的に実行できます。

本ソリューションにおける、実購買ログデータをもとにしたAIペルソナの生成およびチャットボット化に関する技術は、博報堂が特許を取得した独自技術です。また、本取り組みは博報堂DYグループの横断的なAI専門家集団「HCAI Professionals」の活動の一環としても推進されています。
博報堂と博報堂テクノロジーズは今後も、本ソリューションにおける分析機能の拡充を推進し、生活者の実行動に基づくデータを適切に活用することで、広告主のマーケティング活動の最適化と事業成長に貢献してまいります。
(※1)AaaSについて
広告業界で長らく続いてきた「広告枠の取引」によるビジネス(いわゆる「予約型」)から「広告効果の最大化」によるビジネス(いわゆる「運用型」)への転換を見据えた、博報堂が提唱する広告メディアビジネスのデジタルトランスフォーメーションを果たす次世代型モデル。<aaas®は博報堂の登録商標です。>
(※2)ショッピングやストリーミングなどの履歴に基づく、個人が特定されない形で抽出・集約されたオーディエンスインサイト